ヘンタイだ、ヘンタイだ、
わー!



……って、表紙の主人公のイラストを見て、
長い事思っていたのが、
手塚治虫作品の『七色いんこ』



初めて読んでみた。












感想?



やっぱり、変な人だった……。








泥棒をしながら舞台俳優をするいんこと、
いんこ専門の女性刑事万里子の物語。
(ちょっとルパン3世みたいね。見た目はシャアだけど。)



最初と最後を読むだけで、
本当にこの二人の家庭の事情だけで
物語は完結してしまうのだけれども、
途中、作者がさまざまな実験的な話を挿入するので、
他の手塚作品の主役よりも、
かわいそうなことになってる気がするのが、
いんこ。



舞台役者なのに、舞台の上でそそうをしたり、
ホンネという幻に左右されて挙動不審になったり、
急な心身症になって役者生命が消えそうになったり。



キャラクター的には、
物言いだったり、境遇だったりがブラックジャックみたい。
ブラックジャックよりも、女性に縁があるのが、
救いかな。
(玉サブローも女性っぽいし)



ネタバレしてしまうと、
万里子は、普段は逮捕するだの、発砲するだの言って、
ツンツンしてるけれども、いんこのことが大好き。
作中に、本人のいないところで「愛してる」と叫んでたりする。
まさに、ツンデレ。



事情があって、名前や姿を偽ってるいんこは、
万里子の前ではツンツンしてるけれども、
彼女の気持ちを上回るくらい、
万里子のことが大好き。
しかも、ずーーーっと以前から。



ツンデレ同士の恋愛を、
外から眺めて、
にやにやする大人の漫画だったりもする。



でも、変態だけどね。



万里子が常に着ている勤務服は、
ボタンが胸の一番高いところについていて、
ティクビに見えるんだよ。



このHめ!
(by いんこの台詞)